耐久性の高い樹脂

進化し続けるpeek樹脂

peekとは、芳香族ポリエーテルケトンの代表的な樹脂で、ポリエーテルエーテルケトンのことです。耐熱性がとても高く、耐摩耗性・耐薬品性・難燃性・絶縁性・耐放射線性・遮光性等に優れ、加工もしやすいため、自動車部品・電子回路基板などの他、航空宇宙産業・医療分野その他様々な製造ラインで活躍しています。また有害物質を含まず、鉛を使わないはんだ付けも可能になるなど、環境にも優しい樹脂です。peekは単体での使い道も大変広いのですが、ガラスや炭素の繊維で強化することにより、より強度が増します。また加工性にも優れているので、シートやフィルム状にして活用するなど、アイディア次第で今後の用途はますます拡大しそうです。他の素材との合成・複合化に取り組むメーカーも増えてきました。

ほぼ万能選手ですが、しいて欠点と言えば

これだけ頼りになるpeek樹脂ですが、欠点が全くないというわけでもありません。まず、高価です。1kgが約1万円で、ほかの樹脂と比べてコストがかかります。ただ、peek樹脂の優れた特徴から、使う分量が少なくて済むので結局はそれほど割高にはならないという見方もあります。この点に関しては、インドで低コストの生産方法が開発され後にベルギー企業がその技術を受け継いだので、今後低価格化が期待できます。また耐薬品性に優れてはいますが、濃硫酸などには弱いので注意が必要です。ばねにすると応力緩和の影響で長時間使えず研究中というケースもあります。それでも、これだけ優れた樹脂ですから、各メーカーの努力で問題解決の事例も増え、ますます進化していくことでしょう。